edtech市場とは?国内外の規模と今後の成長性をやさしく解説
この記事のポイント
国内edtech市場は2027年度に約3625億円へ拡大する見込みで、コンテンツ分野が最大シェアを占めます。世界市場も年率15〜20%程度で成長し、生成AIや個別最適化学習が拡大の主因となっています。
「edtech市場がどれくらいの規模で、今後どこまで伸びるのか、事業企画の裏付けとして数値を知りたい」
こうした疑問に答えます。
本記事の内容
- edtech市場の国内・世界の規模と推移
- 分野別の市場内訳
- 市場の成長要因と今後の展望
edtech市場は、国内・世界のいずれでも拡大が続いている成長分野です。
分野別のデータや成長要因を押さえれば、自社の事業企画や投資判断に活かせる材料が得られます。最後まで読み進めてください。
edtech市場の全体像
エドテック市場は、国内・世界のいずれでも右肩上がりの成長を続けています。まずは全体の規模感を押さえましょう。
国内市場規模の推移
野村総合研究所の調査によると、日本のedtech市場は2021年度の2,674億円から、2027年度には約36%増の3,625億円まで拡大すると予測されています。
別の調査機関の推計でも、日本のedtech市場は2024年度に約147億9,710万米ドル(日本円換算で2兆円超)に達し、2033年度には767億1,690万米ドルまで拡大するとされ、年率20%程度の成長が見込まれています。
世界市場規模の推移
世界のedtech市場も高い成長率を維持しています。調査機関によって推計値には幅がありますが、2025年時点でおおむね1,800億〜2,300億米ドル規模と評価され、2034年までに6,000億〜7,000億米ドル規模まで拡大するとの予測が複数示されています。
CAGR(年平均成長率)はいずれの調査でも15〜20%程度の水準にあり、国内市場と比べても世界市場のほうが高い成長ペースを維持しています。
edtech市場の分野別内訳
edtech市場は、複数の分野に分けて捉えると内訳が把握しやすくなります。
コンテンツ(教科学習)分野
コンテンツ(教科学習)分野は、edtech市場のなかで最大のシェアを占めています。2021年度の1,868億円から、2027年度には2,524億円まで拡大すると見込まれています。
AIドリルなどのデジタル教材や映像授業など、学習者が直接利用するコンテンツがこの分野に含まれます。
学習プラットフォームや支援ツール分野
学習管理システム(LMS)などの学習プラットフォーム・支援ツール分野は、2021年度の515億円から2027年度には652億円へ拡大する見通しです。
コンテンツ分野と比べると規模は小さいものの、教育データの利活用が広がるなかで需要は着実に伸びています。
デジタル教育コンテンツ市場の動向
デジタル教育コンテンツ市場は2022年度に632億円となり、前年度比11.1%増となりました。2023年度は635億円と、前年度比0.5%増の微増にとどまると予測されています。
急拡大が続いた時期から、市場が徐々に成熟段階に入りつつある分野があることも読み取れます。
edtech市場の成長を後押しする要因
edtech市場の拡大には、複数の要因が重なっています。
政府施策とGIGAスクール構想
GIGAスクール構想により、義務教育段階の児童生徒に1人1台のデジタル端末が整備されました。2026年は端末更新の第一波がピークを迎え、そもそも教育DXとは何かを見据えた次世代の校務DXが本格的に運用される節目の年とされています。
こうした環境整備は、学校現場だけでなく企業のedtech活用にも波及効果をもたらしています。
生成AIの普及
生成AIの学校現場への導入など、生成AIを活用したedtech市場は、前年から4割以上のペースで成長すると見込まれる急拡大分野です。カリキュラムの自動生成やAIチューター、個別最適化された学習パス、AI採点の自動化など、教員の負担軽減と学習者への個別対応を同時に実現できる点が評価されています。
個別最適化学習への需要の高まり
学習者一人ひとりの理解度や進捗に合わせて教材を最適化する需要は、教育機関だけでなく企業の人材育成の現場でも高まっています。
画一的な研修では対応しきれない個別のニーズに応えられる点が、edtech市場全体の成長を支える大きな要因になっています。
edtech市場の今後の展望
edtech市場は成長が見込まれる一方で、国内特有の課題も抱えています。
国内市場が抱える課題
日本は少子化により子どもの数そのものは減少傾向にあります。一方で共働き世帯の増加や受験の低年齢化といった社会変化を背景に、幼児期から知育サービスを外部に求める動きは強まっています。
学校のネットワーク環境の整備状況にも課題が残ります。海外と比べて通信環境の整備が遅れていた経緯があり、今後も継続的なインフラ投資が求められます。
海外市場との比較から見える方向性
アメリカは国の政策として初等教育からプログラミング教育を組み込むなど、政府主導でedtechを推進してきました。
中国は市場規模自体が大きい一方、家庭外学習サービスへの規制強化により、企業の淘汰が進んだ経緯があります。日本のedtech企業や教育スタートアップは、国内市場だけでなく海外市場への展開も視野に入れた戦略が今後より重要になると考えられます。
まとめ:edtech市場は分野を問わず拡大が続く
本記事では、edtech市場の国内・世界の規模から分野別内訳、成長要因、今後の展望までを解説しました。
本記事のポイント
- 国内edtech市場は2027年度に約3625億円まで拡大する見込み
- コンテンツ分野が市場全体の最大シェアを占める
- 生成AIや個別最適化学習への需要が成長を後押ししている
edtech市場の規模や成長要因を把握できれば、事業企画や投資判断の裏付けとして活用できます。
分野別のデータを踏まえ、自社の事業戦略にどう取り入れるかを検討してみてください。
edtech市場に関するよくある質問
参考文献
執筆者
編集部
クロステック(産業×テクノロジー)の専門メディア「Tech With」の公式編集部です。多角的なリサーチと、各バーティカル(建設・農業・金融等)の現場キーマンへの丁寧な取材を通じ、DX推進や先端技術導入の全体像を分かりやすく体系化して皆さまにお届けします。
監修者
リサーチチーム
クロステック(産業×テクノロジー)の市場動向や先端事例、補助金情報などを多角的に調査・分析する専門チーム。AIを活用した網羅的リサーチと、現場取材に基づく一次データを組み合わせ、ビジネスの意思決定を支援する独自レポートや体系的なガイドラインの作成・監修を行っています。
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